えっ!「主将ラウールのスタメンを希望するファンはわずか20%」

お気づきの方もいると思いますが、僕のプロフィール名の「Raul7」は、スペインサッカーリーガ・エスパニョーラレアル・マドリーに所属する元スペイン代表のサッカー選手、ラウール・ゴンサレス・ブランコ(Raúl González Blanco)のことです。僕の1番好きなサッカー選手です。

サッカーをこよなく愛し海外サッカーが好きな私は、1999年頃からスカパー!(J-SPORTS)に加入しリーガ・エスパニョーラを観戦し始めました。
当時のマドリーの監督はビセンテ・デル・ボスケ氏(現在スペイン代表監督)でフェルナンド・モリエンテスとコンビでセカンドトップでの華麗なプレーで多くの人を魅了していた7番のラウール選手。献身的なプレーでスペインの至宝と呼ばれていました。まさに7番を代表するかの選手。


ラウールは10歳の時に学校のクラブチームに入団。当時からずば抜けた才能を放っており、その後ラウールの父親がファンだったアトレティコ・マドリーの下部組織に入団。その下部組織が経営終了に伴い放出され、1992年にレアル・マドリーに移籍しました。1994年10月のサラゴサ戦でクラブ最年少記録の17歳と4ヶ月でトップチーム・デビュー。1998-99シーズンと2000-01シーズンの2度、リーガ・エスパニョーラの得点王(ピチーチ)に輝き、UEFAチャンピオンズリーグでも1999-2000シーズンと2000-01シーズンに得点王になっています。

ラウールについて、トータルフットボールの父であるヨハン・クライフは「選手として十点満点は付けられないが、全ての要素に九点が付けられる」と評されるよう、全体的に万能な選手で、「奪われないドリブル」に喩えられるように高い技術でシュートから、ドリブル、パスまで何でもこなします。非常に紳士的でイエローカードやファウルが非常に少なくレッドカードは1枚もありません。

ラウールの転機は2002年ワールドカップにおいて、8得点で得点王になりブラジルの優勝に大きく貢献したロナウドの加入でした。前線でじっと待ったまま、守備を全くせずにシュートチャンスだけしか仕事をしないロナウドの加入は、全体的に仕事をできるラウールを、ロナウドのフォローに追いやる結果となり、ロナウドとは対照的にラウールはストライカーとしてシュートチャンスがなくなり得点数は激減しました。

その後ロナウドは去り、2007-08シーズンを通して本来のセカンドトップで起用されるようになると、かつてのような得点力を取り戻し、前シーズンを上回る得点を記録、リーグ優勝の原動力となりました。そして2009年通算ゴール数を309、クラブ歴代の最多得点記録を持つ伝説的選手のアルフレッド・ディ・ステファノ(現レアル・マドリー名誉会長)の307をも超えました。

ご存じの通り今期の移籍市場はレアルマドリー一色でした。世界最高の2選手「カカ」「クリスティアーノ・ロナウド」と「ベンゼマ」の加入。ストライカーは飽和状態です。その結果、スペイン最大の発行部数を誇る『マルカ』紙が、この度ウェブサイト上でアンケートを行ったところ、ラウールのスタメンを希望するファンは全体のわずか20%しか満たないという内容。同紙の「どの4選手で攻撃陣を構成するべきか?」との質問に対し、ラウールを選んだファンの数はロッベンイグアインをも下回りました。

なんとショッキングな記事…。

中村俊輔エスパニュール移籍もあり、今期のリーガ・エスパニョーラは盛り上がること間違いないと思いますが、ラウールがいないリーガ・エスパニョーラは僕にとって考えられません。いつかは来る「現役引退」ですが、少しでも長くラウールのすばらしいプレーを見続けていたい。そう思ってなりません。

ペレス会長の推し進める銀河系軍団による欧州制覇を、マドリーファンは望んでいるのでしょうか。他国の選手でなく、やはりカンテラ(ユース)出身の選手が活躍してこそ、真に強いチームができると思います。

「カカ」、「クリスティアーノ・ロナウド」もレアルマドリーの象徴「ラウール」にはなれないのですから。
あの「ジダン」でさえなれなかったし…。